2022-08-08 22:35:00

世界遺産・日光社寺の和釘

連日の暑さに参りますね。弟子です。
今日は栃木県・日光の世界遺産修復事業について… 

当製作所も同事業に携わっており、現在は「和釘」の修復を主に行っています。
長さ・太さは様々で、中には朽ちてしまっているものも散見されます。

 F612E18E-2A1C-4B25-B1D4-CEFD0F8D4627.jpeg

釘にもそれぞれ特色があり、いつの時代に作られたものか・作り手は誰か・どんな製法なのかと眺めるだけでも想像を掻き立てられて面白いものです。
弟子も折れ曲がった釘を伸ばす作業などやりましたが、この釘が世界遺産に打ち込まれ、のちに未来の職人の手で再生されると思うと趣深いですね。

2022-08-03 17:15:00

包丁の修理

こんにちは。弟子です。
今日は「包丁の修理」について…

まずは下の写真をご覧ください。

 B2EDDFAE-F9E1-4B20-AB26-C9DB67A78A08.jpeg

 

70363496-4E98-49E7-8955-29EA47245862.jpeg

先日、修理の依頼を受けた包丁です。
中子(柄の中に入る部分です)は朽ち折れ、錆びもひどく銘も読めないほどですね。
これに新たな中子を溶接し、磨き・研ぎ上げたものが下の写真です。

 05974290-0749-4B50-81B4-9FD3CDECC447.jpeg

D9B7613F-963E-4DA8-84AF-8261ECCC1C39.jpeg

柄も新調して新品同様です。

「母の形見だから修理したい」と持ち込まれるお客様も多いです。
大切な包丁、意外と再生できるものですからお気軽にご相談ください。

 

2022-07-31 23:10:00

鍛冶職人の弟子入り

毎日暑いですね、弟子です。
ふと、このコーナーを見て下さってる方の中には「弟子入り」に興味がある方もいるのかなと思いまして。少し長文になりますが、弟子の例で良ければ参考になるかなと…

弟子の前職はサラリーマンで、通訳・翻訳等が主な仕事でした。
結構やりがい持って仕事してましたが、本来弟子はモノづくりが好きで、伝統工芸品、中でも打刃物に強い興味を持っていまして。

そんな中、葛飾区主管の「伝統工芸士弟子入り支援事業」に親方のところがあるのを見つけましてね。

当時の弟子は家庭の事情とか色々あって前職を辞したばかりで、妻子持ちなうえに年齢制限も超えてましたので逡巡しましたが、これは人生の転機だと思い応募、有り難くも採用していただきました。
現在4年目が過ぎようとしてますが、自分の決断に後悔はありません(当然、親方家や家族が理解してくれたからこそですが)。
今日、刃物の各産地で同じような支援事業を見かけますから、鍛冶職の門戸が更に広がっている感じを受けますね。

弟子入りを真剣に考えている方の参考になれば幸いです。

2022-07-28 22:52:00

包丁の手入れ(その2)

こんにちは。弟子です。
前回に引き続き、今日は和包丁の「保管」について…

出刃や柳刃など、持ってても毎日は使わない和包丁ってありますよね。
しばらく使わない包丁を保管する際は、綺麗に洗って水気をしっかり取った後、刃に油を塗ってポリ袋などで巻いておくと良いですよ(空気に触れさせないことが肝要です)。
油は専用品が販売されていますが、そこまでは…って方にはオリーブオイルがオススメです。食用だし安心、弟子も愛用してます。
弟子家の滅多に使わない柳刃とか上記方法で保管してますが、特に問題なく未だに錆びてませんよ。

※サラダ油はやめた方が良いです。弟子も試しにやりましたが、長期保管するとベタ付きが半端ないです(メーカー・種類によるかもしれませんがね)。

2022-07-27 21:48:00

包丁の手入れ

どうも、弟子です。
今日は包丁の手入れについて簡単にお話しを。

打刃物、和包丁は切れ味は良いけれども「錆びる」というイメージがあります。
(ステンレスも状況により錆びますが、それはまた機会があれば…)

和包丁が錆びる主な原因は「水分」と食材などの「汚れ」ですので、ちょっとしたお手入れをすることで長持ちさせることができます。
といっても、使用後に食器用洗剤で綺麗に洗ったあと、熱湯をさっとかけて乾いた布巾で水気を取るだけです。
これをやるだけで普段使いではそう簡単に錆びませんよ。

和食の職人さんは刺身を引くたびに布巾で拭いますが、あれもそのような理由からだと思ってます。