御礼
八重樫打刃物製作所HPをご訪問いただきありがとうございます。
お知らせにも掲載しましたが、CSディスカバリーチャンネル「明日への扉」で当製作所の若手職人の特集を組んでいただきました。
取材にあたりご支援、ご協力いただきました関係先皆様に厚く御礼申し上げます。
職人が一本の出刃包丁を仕上げる一連の作業を撮影した番組となっており、YouTubeでも配信されていますのでぜひご覧ください。
(「明日への扉」は日本の伝統文化を継承する若者たちを紹介するドキュメンタリー番組で、日本全国様々な伝統文化や技術を取り上げています。お知らせにリンクを貼っています)
当製作所は東京で昔ながらの打刃物を作る鍛冶屋ということで珍しいのか、取材や動画撮影のお問い合わせをしばしば頂戴します。
仕事の状況等によって、やむを得ずお断りすることも少なからずありますが、当製作所にご関心をお寄せいただきました皆様にも心から感謝申し上げます。
今後とも宗秋/八重樫打刃物製作所をどうぞよろしくお願いいたします。
炭切り
八重樫打刃物製作所HPをご訪問いただきありがとうございます。
すっかり暑くなってしまって、先日は都内でも36℃を超えたそうですね。
火を扱う鍛冶屋は夏場は大変です。
火と言えば焼き入れ。
焼き入れに使う炭が少なくなってきました。
というわけで「炭切り」という作業を行います。
火床の中で刃物に焼きを入れやすいよう、炭を小さく切り分ける作業が炭切りです。
まずは太い松炭を鋸で適当な厚さに切ります。
その後、包丁で約1.5~2㎝角の大きさに切り分けます。
あとはふるいにかけて炭の粉を落とせば作業終了です。
単純な作業のようで、いざやってみるとなかなか奥が深いです。
同じ炭といえど質は様々で、固いもの・湿ったようなもの・ぼろぼろ崩れるもの・穴だらけetc。
力の入れ方・刃の方向など意識しないと、潰れたり、細かく割れたりして焼き入れ用として使えなくなります。
いかにロスなく切るか…疲れて無心で切ってたりする方が良かったりするのもまた…
「炭切り3年」という言葉がありますが、弟子入りして5年が経過した今でも新たに感じるところがあります。
葉鉋の角度表記について
八重樫打刃物製作所HPをご訪問いただきありがとうございます。
梅雨入りして天候が不安定ですね。
湿気が多いと鋼の錆びに気を遣いますし、雨嫌いの弟子です。
今回は葉鉋について思ったことを。
当HPの製品情報にも掲載しています葉鉋、主に建具師さんや組子職人さんが組子を作るときに使う特殊な鉋です。
問い合わせを受けた際に気付いたのですが、角度の表記について弟子の頭が「?」となったことがありまして。
結論からいうと、「削る木の角度」と「刃の角度」の二通りの表現方法があるということです。
ちなみに弟子は刃角のことしか頭になかったので混乱したんですね。
拙い図でスミマセンが、下図をご覧ください。
(例)麻の葉鉋:30度(刃角120度)
※実際は鉋台に入った状態で使用します、刃だけで使うわけではありません
図で見れば一目瞭然ですが、「角度30度」という文言だけでは削り方を含め、どこを基準とした角度を指しているのかとしばらく悩みました。
(弟子の解釈は違うよ、という方がいればご指摘お願いします)
上の例ですと、お客様が単に「30度の葉鉋」と言った際、削る木端や木口の角度が30度になるものを求めているのに対し、鍛冶屋は刃の角度が30度のものだと捉える場合がありますね。
葉鉋を扱っている各サイト様を拝見したところ、削る面の角度のみ表記していたり、刃角と並列表記していたり、そもそも呼称と角度が異なっていたりと様々でした。
正式な呼称と角度が何か把握できませんでしたが、これを機に当HPも葉鉋の紹介文を改めた次第です。
(正確に裏付けできればまたご紹介するかもしれません)
言葉や文章で正しく伝えることの難しさを改めて感じました。
特殊刃物に限らず、オーダーは図面を引いて相互確認するのが最善ですね。
宗秋の和包丁3種について
八重樫打刃物製作所HPにお越しいただきありがとうございます。
事務作業が板についてきた弟子です。
HPのデザインを一新して半年が過ぎ、Instagram等の現代的ツール(?)を導入した結果、お客様からのお声がけが増えてありがたい限りです。
刃物のことでご相談したい方は本当にお気軽にどうぞ。
さて、今回の表題にもあります宗秋の「和包丁3種」について。
包丁をお求めのお客様から「菜切・鎌形・花丸の3種はどう違うのか」と立て続けにお尋ねがあったため、改めてご紹介したいと思います。
・菜切包丁
現代の家庭ではあまり見かけない、四角形の包丁。
野菜を切るのに最適で、幅が広く安定感があるのでカボチャなど嵩の高い野菜もお手の物です。
逆に、幅広で先が尖っていない(刺すことができない)ため、魚を捌いたり細かい細工をするのには不向きだと思います。
・鎌形包丁
洋包丁(牛刀)の形状に近い包丁。
肉・魚・野菜問わず使えるので、店によっては三徳包丁と呼ばれることもあります。
菜切ほど幅広ではないが、切っ先は鋭く。
一般家庭で調理する食材にはこれ1本あればほぼ賄えると思います。
・花丸包丁
菜切と鎌形の中間のような形状の包丁。
適する用途としては菜切に近いと思います。
鎌形ほどではないですが、切っ先を使った調理も可能です。
先が鋭利な包丁が苦手、という方がよく手に取られます。
以上、弟子の主観混じりですが大まかな説明です。
包丁のほか、刃物でお悩みの方はご遠慮なくご質問ください。
星の数ほどあるメーカーの中から当製作所をご指名いただくのですから、お客様にはぜひ満足していただきたいと思っています。
読んでいる方の参考になれば幸いです。
SNSアイコンの新設
八重樫打刃物製作所HPへご訪問いただきありがとうございます。
SNSの操作に未だ苦戦中の弟子です。
分かりづらかった当所SNSのアイコンをHP下部に新設したのでお知らせします。
最近導入したInstagramを通じて、刃物に関する問い合わせを受けるようになりました。
特に、国外のお客様とチャット形式で直接やり取りできるのは今までにないことですので、SNSの利便性の高さを今更ながら感じる次第です。
ただ、日々製作した刃物や出来事をInstagramで手軽に紹介できるようになった反面、当HP等の更新が遅くなるのが悩ましいところです。
(弟子の能力不足ですがFacebookの方は手を付けられずにいます)
HPや複数のSNSを分けて運用している方は凄いなぁと単純に尊敬しますね。
なるべく意味のある投稿・更新をしていくよう心掛けてまいります。